話したいこと、今話しちゃわないといけない。
私だって黒曜の一員なんだからっ!
「琥珀を傷付けたいのはわかる、けど、琥珀の色目でどうにかなる人たちだと思ってるあなたは、黒曜まで貶してる。そんな人たちじゃないよ。っていうか琥珀に色ってほどの色気はないよ!悲しいけれど!!」
「色気のことだってのは解んのかよお前……」
ふんす!ときっぱり言い切ったら、いおくんからの突っ込みが入った。
いろけ!おいろけ!琥珀にあるように見えますか!!
「要は傷付けたかっただけなんでしょう?琥珀ちゃんのこと」
静かにそうつぶやいたのは、隣にいる咲くんの声。
小さな声でも存在感を出すその声は、いつもより低めで、琥珀もちょっとビビる。
こういう時の咲くんはいつもより温度が低い。
「傷つけるってことは、傷付けられる覚悟があるってことだよね?こそこそ動き回ってたみたいだけど」
「さ、咲くんがその女に付きまとわれて――」
「付きまとってるのは俺の方だし、彼女を囲ってるのも俺だけど?」
「……っ」
「俺が琥珀のこと守りたいの。わかる?」



