「その絵はねぇ、琥珀が高校生上がる頃に人気のない公園で見付けた景色らしくてねぇ」

「ま、ママン!!?」



そこ説明しちゃうの!!?



「ちゃんと顔は見られてなかったらしいけど、美しかったー!って当時凄かったのよ」

「へぇ。琥珀ちゃんが、ねぇ」

「恥ずかしいから黙っててほしいよ!!?」



きゃー!琥珀の趣味が丸わかりになってしまう……って今更か。

琥珀ちゃんは恥ずかしくて布団に潜り込む。

その絵の彼は白に近い金髪で、太陽に透けてキラキラと光っている髪がとても煌めいて美しく見えたのだ。

それを描こうと思ったけれどうまくイメージ通りの金髪の絵にはならなかった。

桜の木が大きかったから絵も大きくなってしまった。



「綺麗な絵、だね」

「うぅ……ありがとう」

「ふふ、二人は仲良しさんなのねぇ」



ママンも結構のほほんとしている性格なので、琥珀にとって衝撃的なこんな現実ものほほんと気付いていない。

なんだろう、この既視感?

あ、みっちょんといおくんを見てる時の琥珀みたいな発言されたんだ、なんてことだ遺伝なのか。



「琥珀ちゃん、今日はゆっくり休んで、また回復してから来てね」

「……う、うん」