「んで、そのごちゃごちゃしてることってなんだよ」
「ぶぇっ」
「まだ聞いただけじゃねぇか」
いおくんには、みっちょんに盾突いて逃げて来てしまったという後悔だけ話して、もうわんわんと泣いていた。
その間に転んだ時の手当てもしてもらって、あれこれ世話を焼いてもらったのだ。
ちなみになんでいおくんが保健室にいたかというと、胃痛で胃薬を貰いに来たらしい……って、それってモンエナの飲みすぎでは?
そのスマホにゲーム画面が着いたまんまだけど、ゲームしてたんだろうなぁ。
「じゃあ順番にいくぞ。お前その怪我どうした?」
「走ってたら足ひっかけられた……」
「誰に」
「知らない……そのままここまで来ちゃった」
「俺らにとっちゃそこすーげぇ気になるところなんだわ。他には?」
「他?」
他って何……?
目と鼻を真っ赤にしてあほ面かいていおくんをじっと見返していると。
「いや、どさくさに紛れて悪意被ってんじゃねぇか」
「悪意?」
「閉じ込められた件とカッターの刃付き手紙の件、忘れてねぇよな?」
「あー……」