みっちょんと共に黒曜の作業場の扉を開けるなり、彼女は一直線にそこにいたいおくんのもとへといき、顔面を両手で鷲づかむ。

その場にいたの全員が息を呑んだ。



ちょ、ちょ、ちょ、来て早々バトらないでねっ……!?



「徹夜って聞いたんだけど」

「……ハイ」



けれどどことなくいおくんに元気がなさそうで。

あれ、なんだかいおくん、いつもより大人しい気がする。

…………はっ!まさか。



「徹夜?は?ばかじゃないの?そんなんで体持つわけないじゃない。生活リズム崩れたらボロボロになるわよ」

「…………ハイ」

「で、今日は?寝たの?」

「………………」

「琥珀、確か下にいおのベッドがあるのよね?」



やっぱり徹夜してて眠いんだね!!?



ベッドの件に関しては、以前確かにそんなようなことを聞いた。

ここの隣の部屋にもベッドはあるし、下にはいおくん専用のベッドがあるそうだけれど。

……きっと専用の方がいいよね!!



「入ったことはないけど、そう聞いたことあるよ!」

「寝かせてくるの?」



既に作業を始めている雨林さんが、みっちょんに尋ねる。