確かに琥珀も最初は、いおくんのことが怖かった。
大丈夫になってきたのは、みっちょんといおくんが話しているところを見てからだ。
もう腰から90°曲げて頭を下げることもなくなったし、一緒にデートにも行っちゃった。
あれ、もしかして私たち、結構仲良しになってきた?
これも咲くんマジックかもしれない。
「いおくん、みっちょんてココに来るの、ダメなの?」
ふとさっき気になったことを聞いてみる。
一度黒曜に来た事があるのだから、絶対にダメだというわけではないだろうけれど。
「あー、咲の許可が下りればだな」
「いおくんには勝手にする権限はないと?」
「前回は確か、お前の作業環境を見せる体で許可してたな」
「いぇす……」
ふと琥珀は、ちょっと悪いことを思いついてしまった。
「原稿中のいおくんのことが心配だから、みっちょんに手を借りたい、というのはだめでしょうか?」
ふと、そう、原稿作業に入ったからこそ思い出したことがある。
前回三徹で倒れたのだ、この人。
「心配?俺が?」
「ちなみに今回徹夜してないですよね?」
「昨日寝てねぇな」
「ほらぁ!!!!」