すっと目を細めて微笑む咲くんに、琥珀も涙の乾ききらない瞳で笑い返した。 すると、ソファーに片手をついた咲くんが、もう片方の手を琥珀の頬に当てて涙のあとを拭ってくれる。 それがまた優しくて、どきどき、どきどきと、琥珀の心臓が高なった時。 ────角度をつけた咲くんの唇が、琥珀の唇に重ねられた。 ドクン、と、心臓が大きくなって、締め付けられるような痛みを感じた。