「でもまぁ、こんだけ恨みが駄々洩れだとそのうちボロ出してくるんじゃねぇ?」

「いお、琥珀に危ないことが起こる前に食い止めたいの。わかってる?」

「既に俺らが出てって咲が自ら注意した上でこんなことしてくる奴ぁ頭が悪ぃ」

「でも琥珀、だれがやったのかわかってないわよね?」



ぽわりぽわり、考えてみるけれど、特に誰がってわかりやすいアクションを起こしていた人はいなくて、琥珀は首を傾げる。



「わかんないよ。特に怖い顔してた人見てないと思うけど」



そもそも琥珀はまず、咲くんのことでなんで琥珀になにか悪いことしてくるのか?っていうところから、よくわかっておらず。



「やっぱり片っ端から……」

「早まるんじゃねぇ、咲」



意外と脳筋?



「私も周りで違和感ないか警戒して見るけど、この分じゃ顔伏せたまま何かしてくる気がするわ。一人なのか複数人なのか、それこそ男女どちらかも」

「前回みてぇにわかりやすくねぇのがめんどくせぇな」



みんなして琥珀のことを考えてくれてるんだっていうことがすごくすごくわかって、それだけでも琥珀の胸はいっぱいだった。

みんなごめんね、琥珀の為を思ってくれてありがとう。