「なに変な顔してこっち向いてるのよ、琥珀?」
そう私たちの元へと歩いてくるみっちょんには、ぶかぶかなサイズのカーディガンが肩からかけられていた。
小顔効果(?)でさらにかわいくなったみっちょん。
ミニスカートだってこともあって、カーディガンに完全にみっちょんが覆われてしまっていて、一瞬琥珀は何を見ているのかわからなくなって、目を擦った。
かわいすぎて眩しい、私の親友。
「みっちょんがカーディガンに食べられてしまった」
「そうじゃない」
頭を抱え込んでしまったみっちょんが、隣にいるいおくんをやや強めにどついてから、また口を開く。
「コイツが、しつこいんだってば」
「くしゃみしてただろうが。足出しやがって、パンツ見え──」
「黙れ変態。ペチパンツ履いてるから見えないわよ」
「なんだよ下履いてんのかよ」
「当たり前でしょばかじゃないの?」
それでもなお二人のバトルは終わらないらしく、私たちは二人のバトルが落ち着くまでクロッキー帳を広げて、その姿を映し描いていた。



