けれど、やっぱりお腹空いたままぶっ続けで作業はキツいよっ!!

琥珀ちゃんなら耐えられませんっ!!

むしろ10時と3時のおやつの時間も設けたいくらいだっ!!



「昨日も、一昨日も、私は無事だった」



うん、私はあの人になにも手を出されていない。

常に咲くんが近くで見守ってくれていたけれど、今日はまだ来ていない。



「また倒れちゃったら困るもん、ダメ?」

「いや、おにぎりはその……いくらでも持ってっていいんすけど……」

「ありがとう」



ちょっと涙目になって、そのおにぎりの中から2つほど拝借する。

好きな味とか、なにも知らないけれど。



私は、思っていたよりも昨日倒れていたあの人のことが心配になっていたようだ。

青髪くんの時もそうだったけど。

実際に、目の前で人が急に意識を無くす所をこの目で見ていて何も出来ないことが、どれだけ怖いことか。



潤んだ私の目の下を、冷たい指ががサラリと擦る。

未夜くんの、冷たくて気持ちのいい、するりと長細い指先。



「いいよ。付いてく」

「……え」

「琥珀怖いなら、俺もいおりのとこ付いてく」