「またお前か!離せ...!」
「絶対に、離しません!」
また逃したら、もう捕まえられなくなる。
サラリーマンの人は私を離そうと、暴れまわる。
だけど私も負けじと腕を力強く掴む。
「離せって言ってんだろ!」
サラリーマンがブンっと腕を大きく振り上げた時に、私の体が浮いた。
そして重力に引っ張られるように急速に落ちていく。
「....え」
すぐそこに少しの階段があったことに気づかず、階段の方へ体が傾いていくのが分かる。
そして私がサラリーマンの腕を離さなかったことにより、彼もまた同じように体が傾いている。
.....落ちる!
そう思ってぎゅっと目をつむった。



