「この制服を着ていれば嫌でも目立つからね。仕方ないことだけど」
「そして土曜日、下平さんにあんなこと言われて最初は、いつもと同じような感じだと思った」
きっと彼は色眼鏡で見られることに慣れすぎている。
たぶん今に始まったことじゃなく、昔から....。
「でも頼み込んできた君は、あまりに必死な顔をしていて。この子は今までの人とは違うんだって」
「あの時は....余裕がなくて....」
あの時、確かに彼は制服を着ていたけど、そんなもの考える余裕はなかった。
「だからすぐにOKしたんだ」
あまりにあの時の私が必死すぎて、OKしたってことかな?
周りも気にせず彼に直進しちゃってたからなぁ。



