「大変申し訳ないのですが、またお願いがありまして....」
こんなこと頼むなんて申し訳ないけど、頼れる人が彼しかいないから。
「お願い?」
「実はですね....、友達に紹介したら会わせろと言われまして....」
言いづらさから口調がしどろもどろになってしまう。
「本当に申し訳ないのですが、私の彼氏として友達カップルと会っていただけないでしょうか.....」
やっと本来の目的を伝えることができた。
隣に座る彼が何も言わず、静かな空気が私達を包み込む。
....この空気が辛い。
無茶なことを頼んでいるのは私なので、彼の返事が来るまでは黙る。
彼の答えがイエスでもノーでも受けとめる覚悟はできてる。



