【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「はぁ....」



夕暮れになりつつある放課後。



見知らぬ道を大きなため息をつきながら、歩く。



スマホの地図アプリを見ながらぶつぶつ言いながら歩いている私は傍から見たら挙動不審なんだろう。



知らない道なのだから地図アプリに頼るしかない。



今日、真由子からLINEが来て何を言っても無駄だと悟ったので、行動に移すことにした。



本当に迷惑極まりないことは分かっているのだけれど、彼しか頼れる人がいない。



そのため、わざわざ名前も知らない彼のもとへ会いに行こうとしている。



名前も聞いてなかった彼に関して唯一分かること、それはどこの高校に通っているか。



土曜日に出会った彼が来ていた真っ黒なジャケット、ズボンに特徴的な青ストライプのネクタイ。