【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




私と同じように凛子も頑張って勉強して一緒に受かることができた。



思えばゴールデンウィークも夏休みもあれだけ勉強したのは初めてだったかもしれない。



だけど目指しているものがあったから頑張れた。



1人で頑張るのも大切だけど、友達と一緒ならもっと頑張れる。



「季澄も1時間目から?」



「うん。凛子も?」



「そう。だけど、授業が違うのが残念ね」



同じ大学だけど、私と凛子は学部が違う。



だから授業が被らないことがほとんどで、被るほうが珍しい。



それでも構内では全然会うんだけどね。



「...季澄、まだ待ってるの?」



誰のことを指しているのか、言わなくてもすぐに分かった。