【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




あれからどうやって家に帰ったのか分からない。



ただ気づいたら自分の部屋に戻っていて、ベッドにうつ伏せになっていた。



そして我慢していた涙が一気に溢れた。



彼の前では絶対に泣かないと決めていたから。



きっと私が泣いてしまえば、彼をもっと傷つけることになっていただろうから。



「うぁぁ~」



涙はとどまることを知らず、声を上げて泣いた。



今は溢れる涙をとめることはせず、ただ泣いた。



もう蒼都くんに会うことはできない。



そのシンプルな現実を突きつけられることが何よりも辛い。



私はもう蒼都くんの彼女ではないのだから....。



別れを受け入れたのは私だから、後悔するなんておかしいのに。