「でも、そんな時に季澄と出会ってどんどん惹かれていった。この子の彼氏でいられることがとても幸せだって思う毎日だった」
「蒼都くん....」
涙が流れそうになって、グッと唇をかみしめた。
「家のことがあるから、本気になっても別れる日が来る。そう頭では分かっていてもとめられなかったんだ」
「だから.....ごめん」
目の前で深く深く頭を下げた蒼都くん。
「蒼都くん、顔上げて。その謝罪は私に別れを告げることに対して?」
「....!?季澄、気づいて!?」
「分かってたよ。だって私、蒼都くんの初めての彼女だもん」
そんなことも分からないようじゃ彼女失格でしょ?



