【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




完璧だと直感的に思った。



名前も誰かも知らないさっき初めて会った人なのに、どうしてかな。



私の心がこの人だと言っている。



「あ、あの....私の彼氏になってもらえませんか!?」



「.....え、彼氏?」



相手が驚くのも無理はないし、私も突拍子がないことを言っているのは分かっている。



だけど目の前にいる男の子に縋りつくほかない。



なぜだか分からないけど、この人なら大丈夫な気がしたんだ。



「あ、あの、本当の彼氏ではなくて、ただツーショット写真を撮ってほしくて....」



「ツーショット写真?」



全然上手く話せなくて、支離滅裂なことを言っているのは分かってる。



だけど何とか話さなければ。