【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




私と違って本当に蒼都くんは忙しいみたいだから。



無理言って会うような真似はしたくない。



だけど寂しくなってしまう時はどうしたってある。



そんな時同じ学校でクラスメイトだったらいいのにって思う。



毎日気軽に会えるクラスメイトという関係が羨ましくなることがある。



「はぁ~」



そんなことを考えていると、隣から大きなため息が聞こえた。



「どうしたの、凛子?大きなため息ついて」



その正体は凛子さん。



こんなに分かりやすく悩んでいる凛子は珍しい。



これまで一緒に過ごしてきて凛子が悩んでいるところはあまり見たことがない。



決断力が早い彼女はスパスパと物事を切ってしまうから。