「あ、蒼都くん!?」
この体制はさすがに2人きりとはいえ、恥ずかしい。
私の肩に顔をうずめた蒼都くんの髪がサラリと肩を撫でてくすぐったい。
「ねぇ、それって計算?俺のこと煽ってる?」
蒼都くんには珍しい切羽詰まったような声。
「え、計算?、煽って....」
「違うよね。そんなこと分かってる。季澄が計算できるほど器用じゃない。だけど、無自覚は罪だよ」
私の答えを聞く気はないようで、話している言葉も私に向けてではないのかもしれない。
「ねぇ、どれだけ俺を夢中にさせたら気が済むの?」
肩に頭をくっつけながら話しているせいで、吐息がすぐ近くで聞こえる。
「...あ、おと...くん」
声が脳に響いてくるみたい。



