【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「俺さ、下心丸出しの人が1番嫌いなんだよね。欲見え見えで恥ずかしくない?少しは自制したら?」



息もとめずノンストップにサラッと冷徹な言葉を浴びせる蒼都くん。



全然怖いことを言っているトーンじゃないことが逆に怖い。



言われたことが全て図星らしい彼女は悔しい表情をしながら唇をかみしめていた。



いい気味だと思ってしまってしまう私は性格が悪いんだろう。



だって許せなかった、彼女面して腕を絡めている姿が。



きっとあれも彼女なりのボディタッチであり、男を落とす方法なのだと思う。



それでも人の彼氏にやるのは違うんじゃないかと思うんだ。



呆然としている彼女達を一瞥し、私の肩を抱いたままくるりと踵を返し去っていく。