【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「やっぱりね。だけど、今の彼氏三宅くんは本当よね」



「そこも分かるの!?」



もしかして真由子も、蒼都くん並みに人の想いを見透かせる天才?



「あのね、驚くことじゃないの。人は何かあると雰囲気や纏う空気感が変わるものなのよ」



「雰囲気や空気感?」



「そう。カフェで会った時、季澄は昔と変わってない感じがした。だから、彼氏がいないって分かったの」



あの時、私は恋愛とは無縁で普通のオタクだった。



凛子と智としか過ごさず、中学の頃とあまり変わり映えない生活を送っていた。



だけど、蒼都くんと出会って恋する楽しさ嬉しさを知ることができた。



「けど今日会った季澄はあの日と全くの別人だった。すぐに分かったわ」



別人?外見とかは特に変わったわけじゃないけどな?