【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「...そう」



どれだけ説明してもこの微妙な空気は変わらない気がした。



なので、自己紹介に移った方がいいと判断した。



「さっきぶりですけど、改めて。下平季澄と言います。真由子とは中学時代はクラスメイトでした」



「こちらこそ。さっきは本当にありがとう。俺は中垣泰弘(なかがきやすひろ)です」



名前はさっきのICカードを見て知ってはいたけど、改めて自己紹介をした。



思った以上に身長が高くて、180㎝はありそう。



すでに焼けていて、ビーチでサーフボード持っている姿が似合いそうなスポーツマンという感じ。



夏がこんなに似合う人っているんだと思った。



「自己紹介も終わったし、中に行きましょうか」