【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「それは、彼女を待たせるなんてこと彼氏としてはしたくないからさ」



きゅんと胸がうずいたのを感じた。



こうやってさも当たり前かのように、私を甘やかしてくれる彼。



蒼都くんを待つことなんて何も苦じゃないのに。



どんな顔をしてくれるんだろうとか、どんな格好なんだろうとか想像して待つのも楽しい。



会うまでのドキドキと会ってからのドキドキを感じることもできるしね。



「蒼都くんは私のこと、甘やかしすぎだよ」



その分、どんどんわがままに欲張りになってしまいそうで怖くなる。



「彼女なんだから当然でしょ。俺は甘やかしたいの。ね?」



満面の笑みで言われると何も言えない。



蒼都くんの彼女だと自覚できるこの時間が大好き。