【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「それを探してたんだよ!君が拾ってくれたの!?」



「あ、いや...たまたまですけど」



相手の勢いにおされてしどろもどろになってしまう。



さっきの怪訝な表情は消えて、めちゃくちゃキラキラとした瞳になっている。



「たまたまでも何でもいいけど、めっちゃ助かった!マジでありがとう!!」



何でもいいんだ...。



「いえ....」



思わず突っ込みたくなる気持ちを抑えて、返事をした。



「今日、大事な待ち合わせがあってめっちゃ困ってたんだよ。本当にありがとう!!」



たまたま拾っただけなのに、なぜかめちゃくちゃ感謝されている。



この人、見た目は少し怖いけど根は良い人なんだろうな。