「下平さん、よく聞いて。俺、最初に会った時に言ったよね。出会ったのが運命の方であったら嬉しいって」
「.....うん」
彼は言ってくれた。
出会えたことは偶然とも運命とも言えるなら、運命である方がいいと。
その考え方に私は惹かれた。
「俺は運命だと思ってる。あの時に出会って今もこうして2人で過ごせてる。それってすごいことじゃない?」
「確かに.....」
私がお願いした奇想天外なものだから、すぐに終わってしまってもおかしくなかった。
私と三宅くんがあそこが初対面だったわけだし、学校も違うし。
「そうして長い時間過ごして思い出を積み重ねてきた。たくさんの時間を共有してきた」
「うん....」
私達は仮の彼氏彼女だとしても、一緒の時間を空間を共有してきたことは間違いない。



