片道がいくら遠くても、中学の同級生がいない場所へ行きたかった。
そうすれば中学時代を捨てられると思ったから。
ただもう一度リセットボタンを押したかった。
中学卒業の日にもらった卒業アルバムも残っていた写真も全て捨てた。
そして私の心の奥底に何重もの鍵をかけて、封印した。
「高校に行ってオタクであることは隠してきた。本当に大切な人達以外には知られないように生活してる」
高校でも私がオタクであることを知っているのは、凛子と智だけ。
2人は私が心の底から信頼できると思っているから、オタクであることを隠していない。
「....これが私の隠してきた全てだよ」
要約するとただ恋する相手を間違えただけの話。