三宅くんが当たり前かのように発した言葉に驚いてしまった。
「まだ時間はあるわけだし。俺としては楽しみたいけど、下平さんが嫌ならこのまま終わりでも構わないよ?」
「い、嫌じゃない!私もまだ一緒にいたい...」
「ふふ、じゃあ行こうか」
私の返事が分かっていたかのように、三宅くんは手を差し伸べた。
一気に恥ずかしさが押し寄せてきて、うつむきながら手をとった。
やっぱり三宅くんは私よりも何枚も上手だ。
三宅くんが鋭すぎるのか、私が分かりやすすぎるのかどっちなんだろうか。
考えたところで答えは出ない気がしたから、やめた。
「外にいるのも暑いから、中に入ろうか」
という彼の一言で近くにあるショッピングモールへ行くことに。



