【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「...ごちそうさまでした!」



おいしすぎて一瞬で食べ終えてしまった。



これならもう一杯くらいおかわりできそうだけど、さすがにやめておく。



「満足した?」



「とっても!本当においしかった」



これから先、高級な料理を食べたとしてもこのナポリタンの方がおいしいと言えるだろう。



「下平さんなら気に入ってくれると思ってたよ」



「三宅くん、本当に私をここに連れてきてよかったの?三宅くんのお気に入りの場所なのに...」



「下平さんだから連れてきたんだよ」



「....私、だから?」



「そう。下平さんだから」



「....ありがとう」



お礼の声は聞こえるか聞こえないか分からないくらいだったと思う。



私だからの後に続く言葉は”特別”だと思ってもいいですか。