【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




さっき歩いている時も三宅くんが注目されていることは視線で分かった。



そりゃこんな人がいたら注目してしまうのは無理ないと思う。



私が三宅くんと関わりなくて、普通に見かけたら二度見はしてしまう気がする。



そうやってずっと見られる、注目される人生だったからこそ落ち着ける場所がほしかったんじゃないかな。



カフェには若い子達がたくさん来るから、休みたくても休めなそうだし。



そんな三宅くんにとって心安らげる場所がこのカフェなんだと思う。



私にそんな場所を教えてくれたこと、信頼してくれていると自惚れてもいいですか───?



この場所を知っている女の子は私だけじゃないかもしれない。



だけど、今は自分の自惚れの嬉しさに浸っていたい。