インスタ映えするようなところではないのかもしれない。
それでも私はゆったりとした安らげるこの空間が心地よい。
「そっか。下平さんが気に入ってくれてよかった」
「私の好みぴったりだよ。三宅くんは昔からここに来てるの?」
こんな素敵なところどうやったら見つけられるんだろう?
表の目立つところに看板はなかったから、2階まで来ないと見つけられないはず。
「中3の時かな。息抜きする場所がほしくて、さ迷ってた時にたまたま見つけたんだ。そこからずっと通ってる」
「そうなんだ。じゃあここは三宅くんにとって大切な場所なんだね」
「そうだね。無くしたくない大切な場所だよ」
こんなにイケメンでカッコいい三宅くんがいるのに、ひそひそと話されることも見られることもない。



