そう言う三宅くんの顔はどことなく嬉しそう。
「どうして....キスしたの?」
「下平さんがかわいかったから」
その言葉は本心なのか、詭弁なのか判断は出来なかった。
それだけ言って三宅くんは私の腕を離して、寝始めてしまった。
ただ、私に余すほどの熱を残して───。
女の子にとってキスをするという行為はとても意味があることだと思う。
キスの場所がたとえ唇じゃなくても。
そんなキスを仮の彼氏である人にされて、どんな気持ちになることが正解なの?
嫌だという気持ち?それともされて嬉しいという気持ち?
私は決して嫌な気持ちにはならなかった───。
三宅くんにキスをされたところがただ熱く、疼いた。