【完】彼氏(仮)とあま~い偽装恋愛




「あら、もう出るの?」



「うん。この情歌いだし、早く行かないと間に合わないから」



本当は三宅くんが迎えに来てくれるけど、両親に仮の彼氏ですなんて紹介出来ないから。



「...そう。本当に大丈夫?無理して電車で行かなくても送り迎えくらいするわよ?」



お母さんは本気で心配してくれている。



「ありがとう。でも、大丈夫。お母さんもお父さんも忙しいでしょ?」



共働きでいつも疲れて帰ってきていること知っているから。



こんなことで迷惑をかけたくない。



「それじゃあ行ってきます」



「気をつけてね。何かあったらすぐに連絡するのよ」



「...うん。ありがとう」



こんな心配してくれている両親に嘘ついていることは申し訳ないけど、仕方ないからごめんなさい。