少しでも歩いていかないと、体がなまっちゃうからね。
しばらくはこの体と向き合っていかないとね。
それから色んなところを使いながら、身支度をした。
壁の存在をこれほどまでに頼りになるとは思ったことない。
この壁のおかげで今の私は生活できてる。
身支度を終えてソファに座りながら待っていると、スマホがピロンと鳴った。
それはLINEがきた合図。
たぶん三宅くんだなと思いながら、LINEを開くと案の定三宅くんからLINEが来ていた。
着いたよと丁寧に連絡をしてくれたので、松葉杖を使いながらソファから立ち上がる。
「じゃあ私はもう出るね」
リビングで出勤する準備をしている両親に声をかける。



