「そんな格好で彼女が電車に乗って通うなんて、彼氏として心配でしょ?」
サラリと笑顔でとんでもない爆弾を落としてくれたんだ。
「か、彼氏....」
私から頼んだことだけど、どうにも慣れない。
こんなにカッコよくてエリートで素敵な人が彼氏だなんて。
「そう。だから彼氏の気持ちも分かってほしいな?」
あ、あざとすぎる....!
綺麗な顔が一瞬でお願いする表情になり、私の心にグサリと刺さった。
この人は一体、いくつの武器を持っているんだろう?
「.....分かった」
そんなこと言われて反論できるわけもなく、了承してしまった。
だめだ、私....。
とんでもない人を彼氏をお願いしてしまったのかもしれない。



