この日は、生徒達にとっても作文の発表会だった。
生徒達が頑張ったんだから、俺達教師も頑張らないとなぁ?
示しがつかないってもんだよ。
「皆さん、それぞれ手元に原稿用紙は戻ってきましたね?」
発表会進行役のイレースが言った。
「では、一人ずつ発表していきましょう」
「誰から発表するんだ?」
トップバッターは遠慮したい…と思っているのだが?
「そこは公正に、くじ引きで」
うわぁ。
こういうときに限って、一番当たりたくない順番に当たってしまうんだよな…。
すると。
「まず最初は…。…羽久さんですね」
ほらな。
イレースが箱に手を突っ込み、最初に出てきたのが、俺の名前が書かれた紙切れだった。
当たりたくないと思ってた傍から、これだよ。
「羽久頑張ってー」
「まぁ、最初に発表しておいたら、後は楽ですよ」
そうなんだけどさ。
それはそうなんだけど。
でも、だからって一番は嫌だろ。
まぁ、くじ引きで…引いてしまったんだから、どうしようもないけどさ。
「羽久さんのことですから、それはもう世界を揺るがすような、途方も無い夢をお持ちに違いないですね」
おい、何だよそれは。
勝手にハードルを上げるな。
「言っとくが、大した内容じゃないからな?そんなに期待するなよ」
「とか言う人が、一番壮大な夢を抱いて…」
「俺の夢…と言うか理想は、このままイーニシュフェルト魔導学院と、聖魔騎士団と…ルーデュニア聖王国が、平和であることだ」
「…なーんだ。案外普通ですね」
ほら見たことか。
勝手にハードル上げるから、そういうことになるんだ。
俺もちょっと気まずいじゃないかよ。どうしてくれるんだこの空気。
生徒達が頑張ったんだから、俺達教師も頑張らないとなぁ?
示しがつかないってもんだよ。
「皆さん、それぞれ手元に原稿用紙は戻ってきましたね?」
発表会進行役のイレースが言った。
「では、一人ずつ発表していきましょう」
「誰から発表するんだ?」
トップバッターは遠慮したい…と思っているのだが?
「そこは公正に、くじ引きで」
うわぁ。
こういうときに限って、一番当たりたくない順番に当たってしまうんだよな…。
すると。
「まず最初は…。…羽久さんですね」
ほらな。
イレースが箱に手を突っ込み、最初に出てきたのが、俺の名前が書かれた紙切れだった。
当たりたくないと思ってた傍から、これだよ。
「羽久頑張ってー」
「まぁ、最初に発表しておいたら、後は楽ですよ」
そうなんだけどさ。
それはそうなんだけど。
でも、だからって一番は嫌だろ。
まぁ、くじ引きで…引いてしまったんだから、どうしようもないけどさ。
「羽久さんのことですから、それはもう世界を揺るがすような、途方も無い夢をお持ちに違いないですね」
おい、何だよそれは。
勝手にハードルを上げるな。
「言っとくが、大した内容じゃないからな?そんなに期待するなよ」
「とか言う人が、一番壮大な夢を抱いて…」
「俺の夢…と言うか理想は、このままイーニシュフェルト魔導学院と、聖魔騎士団と…ルーデュニア聖王国が、平和であることだ」
「…なーんだ。案外普通ですね」
ほら見たことか。
勝手にハードル上げるから、そういうことになるんだ。
俺もちょっと気まずいじゃないかよ。どうしてくれるんだこの空気。


