勿論、珠蓮は聖魔騎士団の人間ではないので、『サンクチュアリ』新本拠地への突入に同行する義務はない。
しかし、本人が強く希望したので、今回は彼も突入メンバーに加わっている。
何故珠蓮がついてきたかと言うと…言うまでもなく。
『サンクチュアリ』に、不肖の弟子ミルツ・シュテインがいるかもしれないからだ。
珠蓮は、裏切りを犯した弟子に会いたがっていた。
「…本当に良いのか?珠蓮」
俺は突入前、珠蓮にそう尋ねた。
「何が?」
「『サンクチュアリ』に、お前の弟子がいたとして…。…会うつもりなのか?」
「当然だ」
何を当たり前のことを、と言わんばかりだが。
それが何を意味するか、分かっているのだろうか。
裏切った者と裏切られた者が邂逅して、心穏やかでいられるはずがない。
お互いにな。
しかし。
「俺は確かめなけばならない。ミルツが何故裏切ったのか。本当に裏切ったのか…。その真意を」
「…お前が傷つくだけなんじゃないのか?」
「そうかもしれないな。だが、それで真実が明らかになるなら、本望だ」
「…そうか」
そこまで腹を括ってるんなら、もう余計な口は挟まないよ。
「それじゃ…行くか」
鬼が出るか、蛇が出るか。
魔導師排斥論者が出るか、ってところだな。
しかし、本人が強く希望したので、今回は彼も突入メンバーに加わっている。
何故珠蓮がついてきたかと言うと…言うまでもなく。
『サンクチュアリ』に、不肖の弟子ミルツ・シュテインがいるかもしれないからだ。
珠蓮は、裏切りを犯した弟子に会いたがっていた。
「…本当に良いのか?珠蓮」
俺は突入前、珠蓮にそう尋ねた。
「何が?」
「『サンクチュアリ』に、お前の弟子がいたとして…。…会うつもりなのか?」
「当然だ」
何を当たり前のことを、と言わんばかりだが。
それが何を意味するか、分かっているのだろうか。
裏切った者と裏切られた者が邂逅して、心穏やかでいられるはずがない。
お互いにな。
しかし。
「俺は確かめなけばならない。ミルツが何故裏切ったのか。本当に裏切ったのか…。その真意を」
「…お前が傷つくだけなんじゃないのか?」
「そうかもしれないな。だが、それで真実が明らかになるなら、本望だ」
「…そうか」
そこまで腹を括ってるんなら、もう余計な口は挟まないよ。
「それじゃ…行くか」
鬼が出るか、蛇が出るか。
魔導師排斥論者が出るか、ってところだな。


