…放課後。学院に戻ってから。
俺達イーニシュフェルト魔導学院の教員達は、学院長室に集結していた。
俺とシルナだけではなく、他の教員の意見も借りようと思ったのだ。
「じゃあ、今回の件について話すね。まず…」
「よし、ちょっと待てシルナ」
皆に詳細を話す前に、やるべきことがある。
「…何?」
何って、決まってるだろ。
「…おい!この屋根裏こそこそ坊主共!いるのは分かってるんだぞ。降りてこい!」
と、俺は天井裏に向かって叫んだ。
…すると。
天井裏から、ゴソゴソと音がして。
パカッ、とマンホールの蓋でも外すみたいに、天井に穴が空いた。
そして、そこから。
しゅたっ、と令月とすぐりが降りてきた。
「よく気づいたね、羽久」
やっぱりいたな。
案の定いた。
カマかけのつもりだったが、まさか本当にいるとは。
何をやってんだ、こいつらは。
よく気づいたねじゃねぇ。
「お前らの放課後脱走癖は、嫌と言うほど経験してるからな。大体、元々天井裏に穴なんてなかったはずだろ」
「え?開けた」
なければ作れば良い、ってか?
こんなところで、無駄な才能を発揮するんじゃない。
「お前らは帰れ。これは大人の話だ」
子供に聞かせるようなことじゃない。
しかし。
「大人の話だってー!気になるね、大人って俺達に隠れて、どんな話してるんだろ?」
「きっと子供には言えないことなんだよ。聞いてみたいね」
駄目だ。むしろ興味をそそられてる。
これじゃあ、追い出しても追い出しても、侵入してくる気満々じゃないか。
「その通りですよ羽久さん。今この二人、天井裏が駄目なら、床下で盗み聞きしよう、とか考えてますから」
と、ナジュの痛烈な一言。
…そうか。
それはもう…駄目だな。
「大人って、なんか悪さでも企んでるの?」
何わくわくしながら聞いてんだ。
悪さ企んでるのは、お前らだろ。
「…分かったよ。別に聞いてても良いけど…でも、他言はするなよ」
「うん、分かった」
「りょーかーい」
何でもかんでも、首突っ込みたがり屋の二人ではあるが。
口の堅さだけは、信用出来るからな。
第一、追い出しても追い出しても、侵入してくるのは分かりきっているし。
だったら、もう最初からこの場にいさせた方がマシだ。
俺達イーニシュフェルト魔導学院の教員達は、学院長室に集結していた。
俺とシルナだけではなく、他の教員の意見も借りようと思ったのだ。
「じゃあ、今回の件について話すね。まず…」
「よし、ちょっと待てシルナ」
皆に詳細を話す前に、やるべきことがある。
「…何?」
何って、決まってるだろ。
「…おい!この屋根裏こそこそ坊主共!いるのは分かってるんだぞ。降りてこい!」
と、俺は天井裏に向かって叫んだ。
…すると。
天井裏から、ゴソゴソと音がして。
パカッ、とマンホールの蓋でも外すみたいに、天井に穴が空いた。
そして、そこから。
しゅたっ、と令月とすぐりが降りてきた。
「よく気づいたね、羽久」
やっぱりいたな。
案の定いた。
カマかけのつもりだったが、まさか本当にいるとは。
何をやってんだ、こいつらは。
よく気づいたねじゃねぇ。
「お前らの放課後脱走癖は、嫌と言うほど経験してるからな。大体、元々天井裏に穴なんてなかったはずだろ」
「え?開けた」
なければ作れば良い、ってか?
こんなところで、無駄な才能を発揮するんじゃない。
「お前らは帰れ。これは大人の話だ」
子供に聞かせるようなことじゃない。
しかし。
「大人の話だってー!気になるね、大人って俺達に隠れて、どんな話してるんだろ?」
「きっと子供には言えないことなんだよ。聞いてみたいね」
駄目だ。むしろ興味をそそられてる。
これじゃあ、追い出しても追い出しても、侵入してくる気満々じゃないか。
「その通りですよ羽久さん。今この二人、天井裏が駄目なら、床下で盗み聞きしよう、とか考えてますから」
と、ナジュの痛烈な一言。
…そうか。
それはもう…駄目だな。
「大人って、なんか悪さでも企んでるの?」
何わくわくしながら聞いてんだ。
悪さ企んでるのは、お前らだろ。
「…分かったよ。別に聞いてても良いけど…でも、他言はするなよ」
「うん、分かった」
「りょーかーい」
何でもかんでも、首突っ込みたがり屋の二人ではあるが。
口の堅さだけは、信用出来るからな。
第一、追い出しても追い出しても、侵入してくるのは分かりきっているし。
だったら、もう最初からこの場にいさせた方がマシだ。


