…しばし、俺と彼は互いに睨み合った。
明らかに彼は狼狽していたが、しかし苦し紛れに言った。
「偉そうに説教したって…無駄だ」
「何が?」
「お前は、この世界から出られない。それも、変えられないお前の運命だ」
成程。確かにそうかもしれないな。
「だが、それなら俺は…その運命に足掻くだけだ」
お前と同じようにな。
「どう、やって…。魔法も使えない癖に…」
「…『死火』が、何故神殺しの魔法と間違えられたか、分かるか?」
「…は?」
分からないだろうな。
そもそもこの男は、俺が『死火』の契約者であることを知らないのだから。
そういう意味では、お前は復讐対象を間違えた。
他の魔導師なら、本当にここから出られないところだったろうな。
でも、『死火』なら。
この世のあらゆるものを灼き尽くし、神に対抗する力を持つこの魔導書なら。
「行くぞ、月読…。この仮初めの世界を、全て灼き尽くせ」
俺が魔力を込めると。
『ふふ…。珍しく、全力出してみよっか』
俺の中にいる魔導書の化身が、楽しげに笑う声が聞こえた。
…世界が、白い光に包まれた。
明らかに彼は狼狽していたが、しかし苦し紛れに言った。
「偉そうに説教したって…無駄だ」
「何が?」
「お前は、この世界から出られない。それも、変えられないお前の運命だ」
成程。確かにそうかもしれないな。
「だが、それなら俺は…その運命に足掻くだけだ」
お前と同じようにな。
「どう、やって…。魔法も使えない癖に…」
「…『死火』が、何故神殺しの魔法と間違えられたか、分かるか?」
「…は?」
分からないだろうな。
そもそもこの男は、俺が『死火』の契約者であることを知らないのだから。
そういう意味では、お前は復讐対象を間違えた。
他の魔導師なら、本当にここから出られないところだったろうな。
でも、『死火』なら。
この世のあらゆるものを灼き尽くし、神に対抗する力を持つこの魔導書なら。
「行くぞ、月読…。この仮初めの世界を、全て灼き尽くせ」
俺が魔力を込めると。
『ふふ…。珍しく、全力出してみよっか』
俺の中にいる魔導書の化身が、楽しげに笑う声が聞こえた。
…世界が、白い光に包まれた。

