その日の、五時間目が始まった頃。
担当している授業がなかった俺は、職員室で書類仕事に勤しんでいた。
ちなみに、イレースとナジュは、それぞれ授業に行っており。
かつ、天音は養護教員として、保健室にいるので。
今職員室には、俺一人である。
え?シルナはどうしてるかって?
知らん。多分学院長室で、午後の昼寝を貪っていることだろう。
イレースに雷落とされてしまえ。
とか思っていたら、予想外のことが起きた。
「羽久〜っ!!羽久どうしよう!大変だよ、大変だよ!」
「うわっ、何だよ?」
いきなり、ガラリと職員室の扉が開き。
涙目になったシルナが、飛び込んできた。
そして、俺にしがみついて、ギャンギャン叫び出した。
「うわぁぁぁん!なんて酷いんだ!あんまりだ!あんまりだ〜っ!!」
お前の今の顔面以上に、酷いものがこの世にあるのか?
「うわぁぁぁぁん!羽久が私に失礼なことを考えてる気がする〜っ!!」
それが言えるんなら元気だろ。
で。
「何だよ。何があった?」
「エヴェリナちゃんが!エヴェリナちゃんが〜っ!」
誰?
多分、生徒の一人だと思うんだが。
俺はシルナと違って、生徒全員の顔と名前を把握していない。
上級生になってくると、自然と覚えるんだがな。一、ニ年生はまだ自信がない。
特に一年生は、まだ学院に来て半年足らずだし。
そして俺の担当する時魔法は、高度な魔法である為、上級生にならなければ講義は開かれない。
だから、余計に低学年の生徒と接する機会が少ないのだ。
「シャネオンから来てる、一年生の女の子だよぅ」
シルナは、涙目で教えてくれた。
やっぱり生徒だったか。それも一年生。
俺が覚えてない訳だ。
「その子がどうした?『学院長の後頭部、そろそろヤバくなってきてますね』とでも言われたか」
「違うよ!…え?ヤバ…え!?ヤバいの!?」
知るか。
「で?何があったんだ」
「うぅ…。それが、それが…うぅ〜」
あぁ、もう。
「分かった、分かった。ちょっと落ち着け。な?」
俺は、シルナの背中をポンポンと叩いて言った。
生徒のこととなると、すぐこれなんだから。
学院長の威厳も糞もないったら。
「羽久〜…」
「分かったから、落ち着いて話せ。何があった?エヴェリナって子がどうしたんだ」
「うぅ…。エヴェリナちゃんが…エヴェリナちゃんがね、ひっく…。た、退学するって…退学したいから、たっ、退学届を郵送してくれって…」
「は…!?」
シルナじゃないけど、これには俺も仰天した。
退学届を郵送してくれって、それは一体何事だ?
担当している授業がなかった俺は、職員室で書類仕事に勤しんでいた。
ちなみに、イレースとナジュは、それぞれ授業に行っており。
かつ、天音は養護教員として、保健室にいるので。
今職員室には、俺一人である。
え?シルナはどうしてるかって?
知らん。多分学院長室で、午後の昼寝を貪っていることだろう。
イレースに雷落とされてしまえ。
とか思っていたら、予想外のことが起きた。
「羽久〜っ!!羽久どうしよう!大変だよ、大変だよ!」
「うわっ、何だよ?」
いきなり、ガラリと職員室の扉が開き。
涙目になったシルナが、飛び込んできた。
そして、俺にしがみついて、ギャンギャン叫び出した。
「うわぁぁぁん!なんて酷いんだ!あんまりだ!あんまりだ〜っ!!」
お前の今の顔面以上に、酷いものがこの世にあるのか?
「うわぁぁぁぁん!羽久が私に失礼なことを考えてる気がする〜っ!!」
それが言えるんなら元気だろ。
で。
「何だよ。何があった?」
「エヴェリナちゃんが!エヴェリナちゃんが〜っ!」
誰?
多分、生徒の一人だと思うんだが。
俺はシルナと違って、生徒全員の顔と名前を把握していない。
上級生になってくると、自然と覚えるんだがな。一、ニ年生はまだ自信がない。
特に一年生は、まだ学院に来て半年足らずだし。
そして俺の担当する時魔法は、高度な魔法である為、上級生にならなければ講義は開かれない。
だから、余計に低学年の生徒と接する機会が少ないのだ。
「シャネオンから来てる、一年生の女の子だよぅ」
シルナは、涙目で教えてくれた。
やっぱり生徒だったか。それも一年生。
俺が覚えてない訳だ。
「その子がどうした?『学院長の後頭部、そろそろヤバくなってきてますね』とでも言われたか」
「違うよ!…え?ヤバ…え!?ヤバいの!?」
知るか。
「で?何があったんだ」
「うぅ…。それが、それが…うぅ〜」
あぁ、もう。
「分かった、分かった。ちょっと落ち着け。な?」
俺は、シルナの背中をポンポンと叩いて言った。
生徒のこととなると、すぐこれなんだから。
学院長の威厳も糞もないったら。
「羽久〜…」
「分かったから、落ち着いて話せ。何があった?エヴェリナって子がどうしたんだ」
「うぅ…。エヴェリナちゃんが…エヴェリナちゃんがね、ひっく…。た、退学するって…退学したいから、たっ、退学届を郵送してくれって…」
「は…!?」
シルナじゃないけど、これには俺も仰天した。
退学届を郵送してくれって、それは一体何事だ?


