暗殺者だった頃の僕の仕事は、人を殺すことだった。
それ以外に価値はない。
それが出来ない者に用はない。
それをしたからこそ、僕は今日まで生き延びることが出来た。生きさせてもらえた。息をさせてもらった。
出来なかったら、とっくの昔に死んでいる。
後悔することも、反省することも、命を惜しむことも…生きているから出来るのだ。
だから、僕は人を殺したことに後悔はない。反省もしない。
だってあの頃にもし戻ったとしても、僕は同じ選択をする。
何度でも同じ選択をするよ。
それが、生きる為の選択なら。
後悔や反省はない。
僕はナイフだ。そのナイフで果物を切ろうと、人を刺そうと、それはそのナイフの持ち主が決めること。
切れ味の悪いナイフは、捨てられるだけ。
ナイフは後悔しないし、反省したりもしない。
今更そんなことをしても、死んだ人は帰ってこないし、僕に殺された人は僕を許さない。
いちいち罪悪感なんて感じていたら、『アメノミコト』では生き残れなかった。
今でこそ。『アメノミコト』から解放され、自分の意志で生きることが出来るようになった、今でこそ。
殺した人達には申し訳ないことをした、と…罪悪感を感じてはいるけれど。
でもだからって、あのときに戻ったとして、僕の選択肢が変わることはない。
他にどうすることも出来なかった。
罪悪感はあっても、後悔はない。
だから。
「こんなの見せても無駄だよ。僕は…僕達は、そんな生半可な覚悟で、人殺しを仕事にしてた訳じゃない」
僕は、棺桶に縋り付いて泣く母親(仮)の鳩尾に、小太刀を突き刺した。
彼女は、ぐぼっ、と棺桶に血を吐いた。
「せめて君の大切な人がいる場所に、一緒に送ってあげるよ」
それしか知らない。
僕が知っている、これが唯一の優しさだ。
それ以外に価値はない。
それが出来ない者に用はない。
それをしたからこそ、僕は今日まで生き延びることが出来た。生きさせてもらえた。息をさせてもらった。
出来なかったら、とっくの昔に死んでいる。
後悔することも、反省することも、命を惜しむことも…生きているから出来るのだ。
だから、僕は人を殺したことに後悔はない。反省もしない。
だってあの頃にもし戻ったとしても、僕は同じ選択をする。
何度でも同じ選択をするよ。
それが、生きる為の選択なら。
後悔や反省はない。
僕はナイフだ。そのナイフで果物を切ろうと、人を刺そうと、それはそのナイフの持ち主が決めること。
切れ味の悪いナイフは、捨てられるだけ。
ナイフは後悔しないし、反省したりもしない。
今更そんなことをしても、死んだ人は帰ってこないし、僕に殺された人は僕を許さない。
いちいち罪悪感なんて感じていたら、『アメノミコト』では生き残れなかった。
今でこそ。『アメノミコト』から解放され、自分の意志で生きることが出来るようになった、今でこそ。
殺した人達には申し訳ないことをした、と…罪悪感を感じてはいるけれど。
でもだからって、あのときに戻ったとして、僕の選択肢が変わることはない。
他にどうすることも出来なかった。
罪悪感はあっても、後悔はない。
だから。
「こんなの見せても無駄だよ。僕は…僕達は、そんな生半可な覚悟で、人殺しを仕事にしてた訳じゃない」
僕は、棺桶に縋り付いて泣く母親(仮)の鳩尾に、小太刀を突き刺した。
彼女は、ぐぼっ、と棺桶に血を吐いた。
「せめて君の大切な人がいる場所に、一緒に送ってあげるよ」
それしか知らない。
僕が知っている、これが唯一の優しさだ。


