…一通り、シルナの体験談を聞いた俺は。
…まぁとりあえず、感想を言うとしようか。
「…くそったれな世界だな、おい」
「…本当にね…」
戻ってきてからというもの、シルナに元気がなかった理由が分かったよ。
あの異次元世界というものは、俺達にとって一番見たくない光景を見せ、傷を抉る世界だったらしいが。
シルナにとっては、まさにトラウマ世界だったようだ。
仲間の皆が大挙して押しかけて、舞台の上から悪口大会とは。
誰が考えたんだ、そんな悪趣味な世界。
しかも、異次元世界と言う割には随分狭い世界だったようだな。
それでいて、シルナの心を抉るには充分過ぎる世界だ。
「先に言っとくがな、シルナ」
「う、うん?」
「お前が見たのは、偽物の世界だからな。お前の悪口大会に参加したのは、全員偽物だ。本気にするなよ」
シルナのことだから。
「あれって口に出さないだけで、皆の本音だよね。皆本当はそう思ってるんだよね…」とか。
うじうじとそんなこと考えて、勝手に落ち込んでるんだろうが。
それは大きな間違いだ。
「あんな石ころが作った、デタラメな世界なんかに惑わされんなよ。本気にしたら思う壺だぞ」
「うん…。分かってる…」
おい。語意に自信がなくなってるぞ。
惑わされてんじゃないか。
まぁ、シルナの痛いところを突くには、そこが一番効果的だからな。
思いっきり、痛いところを突きまくったんだろうが。
全く余計なことしやがって。
「お前、肝が据わってる振りして、意外とメンタルぺらっぺらだもんな」
「…ごめんね、ぺらぺらで…」
「何謝ってんだよ。デタラメ言われて、勝手に傷ついてんじゃねぇよ」
偽物に罵倒されて傷ついてたんじゃ、アホくさいぞ。
傷つくなら、本物に言われたときに傷つけよ。
本物はそんなこと言わんけどな。
「良いか、気にするな…って言っても、お前は気にするんだろうが」
「…うん…」
認めるのかよ。
やっぱり重症だな。
「お前が見たのは、悪い夢だ。悪夢だ。全部現実じゃないんだよ」
俺が見たのもそうだ。
あのシルナもどきは、単なるもどきでしかない。
「たまたま今日は昼寝したとき、凄く嫌な夢を見たんだと思え。そういうときお前は、いつもどうしてる?」
「…羽久に慰めてもらう…。あと、チョコレート食べて元気出す…」
そうだろう。
これは深刻なチョコ不足だな。
「よし、いくらでも慰めてやる。それから、今日はいくらでもチョコを食べて良いから、元気を出せ」
「いくらでも…?」
「あぁ、いくらでもだ。何なら、また『ヘンゼルとグレーテル』から、珍しい菓子を取り寄せても良いぞ」
俺が払ってやるよ。あの莫大な請求。
「大盤振る舞いだね…」
「そうだ。だから元気出せ」
それでシルナが元気を取り戻すなら、いくらでも食べれば良いさ。
イレースには、白い目で見られるかもしれないけどな。
「ありがとね、羽久…。お菓子がって言うか…羽久のその気持ちが嬉しくて、ちょっと元気出たかも」
当たり前だろ。
「何せ、俺は本物の羽久だからな」
…まぁとりあえず、感想を言うとしようか。
「…くそったれな世界だな、おい」
「…本当にね…」
戻ってきてからというもの、シルナに元気がなかった理由が分かったよ。
あの異次元世界というものは、俺達にとって一番見たくない光景を見せ、傷を抉る世界だったらしいが。
シルナにとっては、まさにトラウマ世界だったようだ。
仲間の皆が大挙して押しかけて、舞台の上から悪口大会とは。
誰が考えたんだ、そんな悪趣味な世界。
しかも、異次元世界と言う割には随分狭い世界だったようだな。
それでいて、シルナの心を抉るには充分過ぎる世界だ。
「先に言っとくがな、シルナ」
「う、うん?」
「お前が見たのは、偽物の世界だからな。お前の悪口大会に参加したのは、全員偽物だ。本気にするなよ」
シルナのことだから。
「あれって口に出さないだけで、皆の本音だよね。皆本当はそう思ってるんだよね…」とか。
うじうじとそんなこと考えて、勝手に落ち込んでるんだろうが。
それは大きな間違いだ。
「あんな石ころが作った、デタラメな世界なんかに惑わされんなよ。本気にしたら思う壺だぞ」
「うん…。分かってる…」
おい。語意に自信がなくなってるぞ。
惑わされてんじゃないか。
まぁ、シルナの痛いところを突くには、そこが一番効果的だからな。
思いっきり、痛いところを突きまくったんだろうが。
全く余計なことしやがって。
「お前、肝が据わってる振りして、意外とメンタルぺらっぺらだもんな」
「…ごめんね、ぺらぺらで…」
「何謝ってんだよ。デタラメ言われて、勝手に傷ついてんじゃねぇよ」
偽物に罵倒されて傷ついてたんじゃ、アホくさいぞ。
傷つくなら、本物に言われたときに傷つけよ。
本物はそんなこと言わんけどな。
「良いか、気にするな…って言っても、お前は気にするんだろうが」
「…うん…」
認めるのかよ。
やっぱり重症だな。
「お前が見たのは、悪い夢だ。悪夢だ。全部現実じゃないんだよ」
俺が見たのもそうだ。
あのシルナもどきは、単なるもどきでしかない。
「たまたま今日は昼寝したとき、凄く嫌な夢を見たんだと思え。そういうときお前は、いつもどうしてる?」
「…羽久に慰めてもらう…。あと、チョコレート食べて元気出す…」
そうだろう。
これは深刻なチョコ不足だな。
「よし、いくらでも慰めてやる。それから、今日はいくらでもチョコを食べて良いから、元気を出せ」
「いくらでも…?」
「あぁ、いくらでもだ。何なら、また『ヘンゼルとグレーテル』から、珍しい菓子を取り寄せても良いぞ」
俺が払ってやるよ。あの莫大な請求。
「大盤振る舞いだね…」
「そうだ。だから元気出せ」
それでシルナが元気を取り戻すなら、いくらでも食べれば良いさ。
イレースには、白い目で見られるかもしれないけどな。
「ありがとね、羽久…。お菓子がって言うか…羽久のその気持ちが嬉しくて、ちょっと元気出たかも」
当たり前だろ。
「何せ、俺は本物の羽久だからな」

