社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

「他の仕事しながらでもいいからさ。
 定期的になにか出すとかできたら、集まれるかもね~」

 そう言う坂巻に千景が、
「……それは社内報では」
と苦笑いしている。

 社内報はうちは、広報部が作っている。

 今回、社史の制作にも協力してもらっているし。

 編纂室のメンバーに入っているものもいる。

 いや、ここにはほとんど来ないのだが。

「そうかそうよねー」

「でも、みんなで記事とかまとめるの楽しいです。
 なにかそういうのやりたいですねー。

 そういう集まり作れないですかね~」

 いや、大学のサークルか。

 うーん、と考えた千景は、
「定期的に社史が出ればいいのに」
と言い出した。

「今回の社史、百周年記念イベントだからな。
 次出すとしたら、百年後か。

 まあ、よくて五十年後かな。
 会社が持てばいいが」

 笑って聞いていた前倉が、
「今回は、社長の交代もありましたしね。
 社史出すタイミングが二つ重なったので、ビッグイベントですよ。

 あの仙人(せんと)さんも協力してくれてるくらいだし。
 ああ、個性的なみなさんが作っているので、個性的な社史になるだろうと期待してるみたいでしたよ」

 うっ、と全員が詰まる。