社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

 最後の一匹を見ると、アレキサンドライトキャッツアイの指輪がもらえて嫁になる呪いのことをすっかり忘れ、千景は笑顔で将臣を見上げた。

 将臣は沈黙している。