社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

「あ、今、自分で送るわ」
と坂巻は自分で自分のスマホに送信していた。

「……あとは、猫、猫、猫ね。

 そして、突然のキャベツッ」

「あ、それ、大家さんにもらった……」

「また猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫……

 猟奇的なくらいの猫。

 ……八十島さん、八十島さん、八十島さん」

 猫に比べて八十島さん、少ないようだ、と千景が思ったとき、坂巻が叫んだ。

「社長は何処よっ。
 二人で撮った写真とかないのっ?」

「嫌だな、ありますよ~」
と千景はスマホを受け取り、写真を探す。

「ほら、社長」
と坂巻に向かい、突き出してみせた。

 階段のところにいるグレーのふかふか猫。
 その猫に向かい、誰かが手を差し出している。

「ここに写ってるじゃないですか」