社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

 


 みんな勝負が好きだな~。

 将臣に勝負を挑まれた千景は落ちゲーで対戦していたが。

 そろそろ帰ろうとしていたのか、ゲームを辞めた人たちが集まってきていた。

「行けっ、嵐山っ。
 下克上だっ」
と横から酔っている連中が叫んでくる。

「待て、こらっ。
 負けても社長の座は渡さないぞっ。

 嵐山っ、もう少し遠慮しろっ」

 今にもやられそうな将臣がそう叫んできたが、千景は手を休めることなく、冷静に返した。

「ゲーセンでは、社長も部下もありません」

「いや、あるだろっ」