社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

 小西がとってきてくれたビニール袋をありがとう、ともらいながら、千景たちの方に顔を向けたまま、それを詰める。

 お菓子は小西や早蕨に少し分けてやった。

 残りを詰めたビニール袋を手に、将臣は八十島との対戦を終えた千景の前に立ちはだかる。

「嵐山」

 はい、と千景がこちらを見た。

「俺と対戦しろ」

 スポ根マンガかなにかか、と自分で思いながら、まったくスポ根でない言葉を口にする。

「俺と対戦しろ、嵐山。
 落ちゲーで勝負だっ」

「わかりました」
と言った千景だったが、

「ところで、勝負って。
 勝ったり負けたりしたら、なにかあるんですか?」
と小首を傾げてくる。