社長っ、このタクシーは譲れませんっ!

「……経験のない二人で話してても進展ない気がするな」
「そうですね」

「そういえば、武者小路は昔は彼女がいたと言っていたぞ」

「ですが、あいつにアドバイス求めるのは、なんか(しゃく)じゃないですか?

 っていうか、もしや、この三人の中では、あいつが一番モテるということですか?」

 だが、実は、三人とも似たような朴念仁(ぼくねんじん)だった。

 武者小路に関しては、たまたま彼の好みの女性が、積極的に言い寄ってきたので、付き合うようになっただけだったのだが。

 ちなみに、
「なんでいつも誘うの私からっ?
 たまには私を振り回してよっ」
と言われて別れていた。