「えー、これ、たまごやき?読めない!」
百花が驚いた声をだす。
「……わかったわ、私」
と私が言うと、みんな一斉に私に注目した。
「『あしあとをたどって、たまごやきをたべます。こんどはわらわない』って、書いてあるのよ」
私は、それを読んで。
あぁ、史郎さんがここに居たらどんなに良かったかと思った。
史郎さんの手。
大きくて、あたたかい、あの手を思い出す。
「?なんのこと?どういう意味?」
百花をはじめ、みんなの頭の上に「?」のマークが見える。
私は思わず笑ってしまった。
ーー完ーー
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