ずいぶん昔のある国に住む少女、マームは不慮の事故で亡くなってしまった片親の死をきっかけに、助けられなかった自分の所為だと気を病んでしまい、命を絶つ決意をする。

その日の夜空に登る月は綺麗な三日月で、あまりの綺麗さに心奪われたマームは最期だからともう少し近くで輝く月を見たくなり、家を飛び出して、丘の上へ向かった。

山の丘から見える三日月はあまりに大きく綺麗で、少女は魅了される。

「こんな綺麗なお月様を見ることができた今日という日に後悔はありません。しかし今日まで生きてきた人生の中で救えなかった命がありました。わたしの所為なんです。もう1度人生をやり直すことが出来たらわたしは同じ過ちを繰り返しません。生きていてごめんなさい。死んで償います。助けることが出来なくてごめんね、お母さん」

その月の美しさと母の死を思い出し涙を流すマームはその丘の上から投身自殺をしてしまう。