「さっき ドアの前で聞いちゃったんだ。 姫野さんが言ったこと」 私がドアの前で つぶやいたことといえば ーー私、言っちゃいそうだったし。 渚くんに好きですって。 ひゃぁぁ。 声に出しちゃってるよ。 渚君のことが好きだって! ごめんなさい、ごめんなさい。 身の程知らずなことを 口走ってしまって! 高校卒業まで、1か月だよ。 失恋なんて平気、平気! なんて微笑んでいられるほど 私のメンタルは強くないのに。 何とかごまかさなきゃ。